負荷試験

予期できない「もしも」への備えは万全ですか?
今の環境が安全だと言い切れますか?

消防法で定められている出力確認点検は、電気事業法の月次点検とは異なり、消火活動に必要なスプリンクラーや消火栓ポンプを動かす為の最低30%以上の出力確認点検が義務付けられております。

予期することができない「もしも」の非常時に「火災で停電になったので使用できない」とならないよう、防災設備専用の非常電源が必要です。
防災用非常用発電機の実に97%を占めるディーゼルエンジンは
「エンジンの始動=発電可能」とは言い難く、法定点検では十分な性能評価が困難です

負荷試験の必要性

1 非常用発電機の設置と点検における法的義務
非常用発電機は、商用電源が停電等で遮断された際に必要な設備への電力を確保するため消防法・建築基準法により建築時に設置が義務付けられているとともに定期的な点検が義務付けられています。
平成14年6月の消防予172号による点検要領の全面改正により擬似負荷試験・実負荷試験による30%以上の負荷試験をことが義務付けられました。
さらに東日本大震災時に多くの非常用発電機が正常に稼動しなかったとこをうけ、平成24年6月27日には消防法の罰則規定が強化されました。

法令で定める非常用発電機の設置義務
不特定多数の人が集まる一定規模以上の建物に課せられる設置義務
消防法
消防法施行令第1条、
第10条~20条 
学校、病院、宿泊施設、工場、劇場、博物館、百貨店、寺社、地下街、指定文化財など
大規模な小売店舗(延べ床面積が1,000㎡以上で百貨店以外)など
・屋内消火栓設備
・スプリンクラー設備
・水噴霧消火設備
・その他消火設備
・屋外消火栓設備
・自動火災報知機設備
・非常警報設備
・誘導灯
・排煙設備
・非常コンセント設備
建築基準法
建築基準法施行令第5章
第123条、216条 
学校、病院、宿泊施設、劇場、映画館など
物品販売業を営む店舗(床面積の合計が1,500㎡を超えるもの)など
・避難階段の照明設備
・排煙設備
・非常用照明
・非常用エレベータ
2 全館停電のリスクとエンジンクリーンナップ
負荷試験には、実際に全館を停電して非常用発電機を作動させる実負荷試験と、非常用発電機を系統から切り離し専用の装置を使用して停電時同様の環境を作り出す模擬負荷試験の2種類があります。
実負荷試験は全館停電状態にする必要があるため、施設にテナントが入居する商業ビルや病院等では実施が難しい点や、スプリンクラー等災害時以外での起動が困難な設備も多く、災害時と同等の負荷をかけることができないことが問題としてあげられます。
一方、模擬負荷試験では停電させる必要がないため、試験実施時期・時間を問わない他、非常用発電機ごとの最大能力に合わせられるばかりか、段階的・急激な負荷をかけ発電機の発電性能を細かく把握することが可能です。 

また、法令で定める30%の負荷では非常用発電機が本来備えている100%の性能・能力の確認ができません。またディーゼル発電機を軽負荷または無負荷にて長時間使用すると、エンジンの燃焼温度が上昇せずマフラー等に未燃焼燃料やカーボン(煤)が堆積し性能低下や故障原因になるばかりでなく、最悪火災の原因となる可能性があります。
そのためエンジン内に堆積した未燃焼燃料やカーボン(煤)を除去するためには定期的に80%以上の高負荷をかけることを推奨しております。
3 災害時を想定した点検と安心の管理体制
模擬負荷試験は全館停電させる必要がなく入居するテナント等の影響を考慮する必要がありません。そのため長時間負荷を掛け続けることはもちろん、瞬時に急激な負荷(※負荷急変)を掛けた場合のエンジン状態を確認することが可能です。
その他エンジンのクリーンナップを目的とする場合もあり、現場ごとに即した柔軟な対応と管理体制で安心確実なサービスを提供しています。

※負荷急変
非常用発電機は、負荷急変に耐えられなければならない 消防設備で重要な設備は電動機。始動時に一時的に流れる大きな電流が「始動電流」 定格電圧で電動機を始動するとき、一時的に流れる大きな電流。 定格電流よりも大きな電流が電動機の回転速度が定格速度に到達するまで継続する。

性能検証の必要性

非常用発電設備は、起動しただけでは発電しません。

消防法や建築基準法で定められる年1回の定期点検。発電設備の性能検証は行わず、正常に動くかを確認することが目的です。エンジンが始動すれば、能力を十分に発揮できるとしています。
しかし、非常用発電機は要求される必要な電力だけを発電するのが基本。発電機の発電能力を確認するには、発電能力に見合った電力要求をし、機械に十分な負荷をかけてあげないとその性能を確認することはできません。

発電させないと判らない不具合が見つけられません。

発電機は、エンジンがかかったからといって、十分な能力を発揮できるかは保証できません。なぜなら、出力を上げていく段階でなければ発見できない、様々な不具合要因があるからです。ですから、発電機の性能を確認することは、いざという時のために不具合がないかを確認できる、大切な作業です。

湿ったカーボンが蓄積されると不具合の原因に。

非常用発電機の97%はディーゼル発電機。ディーゼルエンジンは無負荷・低負荷運転が苦手で、不完全燃焼の結果、湿ったカーボンが発生し蓄積されます。そのままにしておくと排気管からの出火やエンジンの損傷、破壊などの原因になりかねません。定期的に性能検証を行うことによって、湿ったカーボンを除去することもできるので、いざという時に確実に性能を発揮してくれる頼もしい発電機へ変身させることができます。

点検不備によるトラブル実例

これまでの自然災害時、燃料切れや津波等を除いて、非常用自家発電設備の機能を十分に発揮できなかった不具合の多くが、点検・整備不足に起因するものが多くみられました。

社団法人日本内燃力発電設備協会の調べによると、2011年に発生した東日本大震災際、津波に流されたものを除き、作動しなかった非常用発電機のうち、整備不良が41%、始動はしたものの途中で異常停止したものが26%もあり、実に7割におよぶ非常用発電機が整備不良により正常に作動していなかったとの調査報告データがあります。地震や津波の被害が甚大だったとはいえ、消防設備やエレベータが動かなかったために、残念ながら避難の過程でこのことが災害を拡大させた一因となったことは容易に想像ができます。

災害時に使用できなくなる可能性が高いもの

オフィスビルで使えなくなるもの

消防法・建築基準法で定める防災用設備
スプリンクラー
連結送水管
誘導灯
非常用エレベーター
防火戸・防火シャッター
自動火災報知設備
室内消火灯
非常用照明
排煙設備
※建物によって設置される設備が異なります。
オフィスの経営に必要な設備
コンピューター、サーバー、照明など
オフィス機器(電話、FAX、プリンター、複合機)など
冷蔵庫、湯沸かし器など

病院で使えなくなるもの

消防法・建築基準法で定める防災用設備
スプリンクラー
連結送水管
誘導灯
非常用エレベーター
防火戸・防火シャッター
自動火災報知設備
室内消火灯
非常用照明
排煙設備
消防法・建築基準法で定める防災用設備
コンピューター、サーバー、照明など
オフィス機器(電話、FAX、プリンター、複合機)など
冷蔵庫、湯沸かし器など

負荷試験の流れ

非常用発電機の負荷試験実施証明書を発行いたします